前回は、脂肪とブドウ糖のエネルギーを作り出す違いについてお話しました。
そして、
ケトン体
という新たなキーワードが出てきました。
今回は、脂肪からのエネルギー、そしてケトン体について詳しくお話させていただきます(^^)
以前にMCTオイルとココナッツオイルの話がありました。
その時に、中鎖脂肪酸についてお話しました。
覚えていますでしょうか?
中鎖脂肪酸は消化が速い!
なので、すぐにエネルギーになりやすい!
という事でした。
では、脂肪酸がそのままエネルギーになるかというと、実はそうではありません。
残念ながら、脂肪酸はそのままではエネルギーとして使えないのです。
今流行りの電気自動車で例えてみましょう!
電気自動車は、もちろん電気で動きます。
電気は、火力発電所などで作られます。
その燃料は石油や石炭です。
石油や石炭を直接入れてエンジンをかけると、どうなるでしょう?
当然、故障しますよね( ̄∇ ̄)
石油から火力発電を経て、電気になり、エネルギーとして使用できます。
同じように、脂肪酸もエネルギーとして使える物質に変える必要があります。
詳しい工程は、目と頭が痛くなるほど複雑なので、ここではカットします!✌︎(‘ω’)✌︎
結論から言うと、
脂肪酸からケトン体を作ります
聞き慣れない言葉ですが、日常的に私達はこのケトン体をエネルギーとして使っているのです。
動き始めはブドウ糖を使って、
ある程度動きを継続していくうちに、ブドウ糖ではなくケトン体をエネルギーとして使っています。
前回に説明したハイブリッド自動車の様な働きをしてるのです!
※余談になりますが、胎児や新生児の赤ちゃんは、血液中のケトン体の濃度が非常に高いのです。
赤ちゃんは、母親からの栄養(主に脂肪)からケトン体を作り出し、エネルギーにしています。
赤ちゃんは、本能的にケトン体エネルギーの方が効率が良いという事を理解しています。
言ってみれば、ケトン体は燃費が良くて、エネルギー効率に優れた電気エネルギーみたいな物なのです。
一方で、ブドウ糖エネルギーは、安価で使い勝手が良いガソリンやディーゼル(軽油)みたいな物です。
「今は環境にも優しいクリーンディーゼルがあるわ!!」
とかいうツッコミはご勘弁ください( ̄∇ ̄)
実は、脳を動かすエネルギーとしてもケトン体が使われているのです!
一般的に、
「脳の栄養はブドウ糖のみ」
という話をよく聞きますよね?
実はこれ、半分ホントで半分ウソなのです。
もちろん、ブドウ糖も脳のエネルギーとして使われます。
しかし、脂肪酸から作り出されたケトン体も、脳のエネルギーとして使われています!
ブドウ糖が充分にある場合、ブドウ糖を優先的に使うシステムになっているのです!
もしブドウ糖が充分にない場合には、脂肪酸からケトン体を作り出し、脳に供給されます。
非常に便利で優れたシステムなのです!!
スポーツ選手の間でも、このケトン体エネルギーを効率良く使おうと肉体改造する選手が増えてきています。
サッカー日本代表の、長友佑都選手もその1人です。
自身の食事内容を見直し、その効果を本にして出版しています。
この様な、ケトン体エネルギーをうまく使える体質のことを、
「ケトジェニック体質」
と言い、
ケトン体エネルギーを中心に生活する事を、
「ケトジェニック生活」
とか言ったりします。
この
「ケトン体」
とか
「ケトジェニック」
という言葉は、これから主流になっていくキーワードだと思いますので是非覚えていただければ幸いです(^^)